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これが産みの苦しみ

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分娩室に入り分娩台に上がってからもしばらくは陣痛室にいる時と陣痛の痛みは変わりませんでした。助産師さんが横に付いて引き続き呼吸法を教えてくれていたので、それに合わせて呼吸をしていました。そうしているうちに痛みがだんだん強くなってきて時折お腹から腰にかけて鋭い痛みが出てくるようになりました。

ただ、私の場合その痛みが長く続かず短い間に起こっては収まるという繰り返しでした。その状態がかなり長く続き、分娩室に入ったのは午前11時頃だったのですが気がつけば夕方になっていました。私はいわゆる「微弱陣痛」で陣痛の持続時間が短く力を入れて息むことができない状態が長く続いていたのです。「息み」は正常な陣痛が起こると自然にできるものでその息む力で胎児が外に出てくることができます。私は微弱陣痛で息み方が分からない状況になり分娩中、少しパニックに陥っていたと思います。分娩の途中から呼吸法も上手くいかなくなっていましたし、戻したりもしたので相当体力が落ちていました。

朝食も思うように食べられなかった上に長い陣痛との戦いなのでエネルギーが切れるのも当然です。さすがに途中で衰弱しきっていたため、看護師さんに点滴をしてもらいました。そうすると自分でも分かるくらいに体力が回復してきました。

しかしその後もまだしばらく陣痛が弱く息み切れない状態が続きました。その頃にはもう夜中になっていて、睡魔との戦いでもありました。出産中に眠くなるなんて!と思われるかもしませんが、人間の本能だからでしょうか、途中眠くてしかたありませんでした。そうなると意識も朦朧としてきて「このままだと自分はもう赤ちゃんに会えないんじゃないか」という思いまで頭に浮かんでしまいました。

それからさらに数時間経った頃、赤ちゃんが降りてきていよいよ本当に出産の時が来ました。先生も分娩室に入って分娩台の高さがさらに高くなりました。そのときふと目に入ったのが吸引機でした。吸引分娩は赤ちゃんがなかなか出られないときに頭を引っ張って出すための機械です。それを見たとき私はここまで来たのだから吸引ではなく自分の力で産みたいという思いが強くなり、最後の力を精一杯振り絞りました。

最後の最後、あと一息で産まれるというときに看護師さんが私のみぞおちの上を思いっきり両手で押してくれて、ようやく赤ちゃんの頭が出てさらに肩、そして足までが無事に出てきました。取り上げてくれた助産師さんが子供の顔を私の方に向けて「元気な男の子です」と言ったのを聞いて、言葉にできない安心感でいっぱいになりました。

ビッキーさん

年齢:20代/千葉県在住/細かいことは気にしない大雑把ママ。子供の伸びる力を信じて身守る母でありたいと思っています。ママ業のみならず、仕事、演劇鑑賞を楽しんでいます。時にはお祭りに参加することも。
第一子:男の子 出産時の年齢28歳
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